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ピンクのクラウンは流行るのか?

「いつかはクラウン」などのコピーも印象的だった、日本の代表的な高級車であるクラウン。
近頃はレクサスや外車などの存在が目立ち、最高ランクの高級車としての存在感は希薄になっていたが、ここのところ再びCMへの露出が増えてきた。ピンクのクラウンである。

クラウン.jpg

誰もが感じられているだろうが、これまでのクラインの一途に追求していた「高級」な路線から大きく外れたイメージである。華やかで女性的。そこには高級感も重厚さもなく、また「高級」を求めるお金持ちの「おじさん」が乗りこなす車のイメージからも大きくかけ離れている。

しかし、このピンクから確実に伝わってくることがある。それはクラウンがこれまでと全く違ったものになった!というイメージだ。この意味では、これまでのどんなモデルチェンジよりも大きな衝撃であったかもしれない。
果たしてどんな風に変わったのだろう。
クラウンに興味のなかった人であっても、こんな好奇心が湧いてくるはずだ。

かくして、「一新された」クラウンに注目が集まり、街をピンクのクラウンが走り回るようになる。
かというと、実際はそうはならないだろう。
これは、車も含め、多色の製品がラインナップされる製品においてよく行われている手法なのだ。

6:3:1の法則といって、全体を10(色)とした場合、たいがい次のような色分けとなる。

(6割)
誰もが抵抗のない「定番色」(スタンダードカラー)の製品が6割存在し(シェアの7~6割程度を稼いでくれる)

(3割)
ちょっと冒険した「ステイタスカラー」
※冒険はしたくないが、周囲と違うことを好む人のための色

(1割)
新しさ、次代を予感させてくれる「トレンドカラー」
※市場にインパクトはあるが、万人には支持されず、売り上げは期待できない

というものだ。CMなどで盛んに登場するのは、こうしたラインナップの中の「トレンドカラー」をまとった製品だ。つまり今回のクラウンのピンクがそれだ。一目見ただけで次代を感じさせるような驚き、新鮮な驚きを感じさせるような色である。私たちは、この新鮮な「トレンドカラー」に惹かれて(新しい)クラウンを観に出かける。しかし実際にはほとんどの人が従来通りの黒やシルバー、ちょっと冒険しても赤といった安心、定番の色の車を気持ちよく購入することとなる(実際はこのピンク仕様は13年末まで発売されないとのこと)。

ちなみに、ここ数年この次代を予感させてくれる「トレンドカラー」として多様されてきたのは紫系の色。どの車のイメージリーダーとしても紫の車が登場していたが、いよいよ次の世代に移行してきたということなのだろう。


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