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あぁ、美しい! ブルーノートのジャケットは調和の美

今更ながら感じるブルーノートのジャケットの素晴らしさ。最近LPを再び購入することが多くなり改めてそのジャケットの完成度に感激する。手に取ったとたん直感的に感じる、クールな格好よさ。なにより凄いのは、ブルーノートのアルバムであることが直ぐに分かる。イメージを伝え、かつオリジナリティーがある。このレーベルのジャケットデザインには、まさにこんな色彩の効果と調和の美が惚れ惚れするほど詰め込まれている。

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この強さと分かりやすさの正体は何なのか。
もちろん色から見た場合だが、一つに単色調和の世界を、非常に効果的に使っていることがあげられる。
単色調和とは、無彩色と有彩色の組み合わせが調和する法則のこと。
つまり、黒や白、グレーなど(色味のない)の無彩色と、有彩色を一色だけ組み合わせる。またこの応用として、単色のブルーやオレンジなどにわざと一色化した写真でバリエーションをつけている。この組み合わせは多くの場合、心地よい調和の状態となる。

さらにこの無彩色がタイトル文字ではなく、写真のほうに使われている効果もある。
カラー写真の場合、もちろんその画像には色が付いている。色には一つ一つ固有のメッセージがあり、例えば赤を見て「強さ」や「情熱的」「活動的」といったイメージを見た人が持つ。こうしたものの色は、写真の場合、現場そのものの状態を性格に伝える効果があるが、反面、写真全体のストーリーを邪魔してしまう部分もあるのだ(その色自体を旨くストーリーに組み込んでいる場合も多いが)。

本来伝えたいメッセージが写真にあるとすれば、色はテーマのシンプルな伝達を脇にそらせてしまう側面がある。
例えば同じ情景をカラーとモノクロで撮った場合、モノクロ写真に「物語」をシンプルに感じるような気がするのもこの影響がある。
このモノクロ(や一色)の写真の「物語」性をうまくジャケットのデザインにしているのも、ブルーノートのジャケットに私たちが惹き付けられる点かもしれない。

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